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サーキットレディレポート
2008 AUTOBACS SUPER GT Round.7
65kgのウエイトハンデと多数の救済措置マシンのスピードに苦戦するも、予選21番手から16位でチェッカー!
9月14日、栃木県のツインリンクもてぎで2008 AUTOBACS SUPER GT第7戦「MOTEGI GT300KM RACE」が開催された。
前戦の鈴鹿までは有効ポイント制であり、6戦中の下位2戦のポイントは切り捨てる事が出来たが、この第7戦もてぎ以降の3戦は完全ポイント制。
コースレイアウトは、『ストップ&ゴー』が主体のコーナーで構成されるサーキットでありブレーキ勝負と加速勝負ができるマシンが有利といえる。
「95号車 ライトニングマックィーン apr MR-S」は、65kgのウエイトハンデを背負い、予選21番手から決勝レースは16位でチェッカーを受け完走を果たした。
開催日
開催地
天候
コースコンディション
決勝観客動員数
2008年9月14日(日)
ツインリンクもてぎ
晴れ
ドライ
39,000人
今回の予選は "ノックダウン"方式。
このノックダウン方式とは、予選1回目は二人のドライバーの予選通過基準タイムクリアし、予選2回目の走行時間を3つのセッションに分け、その度に足切り順位を設けて、上位グリッドを速い者だけで争わせようというF1と同じ方式。
今年は更に、予選2回目の3セッションを1人のドライバーでやってはいけないというルールが設けられた。
「95号車 ライトニング マックィーン apr MR-S」は300クラスで3番目に重いウエイトハンデ65kgを背負い、国本選手がコースイン。
1回目の予選では基準タイムクリアが目的の為、無理なアタックは行わず、1分58秒216で19位。
また、怪我で療養中の平手選手に代わり、MR-S初ドライブとなる山内選手も難なく基準タイムをクリアし、1回目の予選は終了。
2回目の予選では国本選手がセッション2への進出をかけて挑むが、65kgのウエイトハンデ、そして他の多数のマシンが特別救済措置を受けるという圧倒的な不利な状況の中、どのポテンシャルを引き出しても速さに繋がらず、最高速においては速いマシンと15km/hのスピード大差。
その中でも、国本選手は渾身のアタックを続けたが、無念にもノックダウンされてしまい、決勝グリッドは21番目からのスタートとなった。
GT300クラス/予選結果
Po
No
Machine
Driver
Qualify #1
Qualify #2
Tire
WH
1
26
ユンケルパワータイサンポルシェ
S
谷口 信輝
山路 慎一
1'56.496
1'55.739
YH
-
2
2
プリヴェKENZOアセット・紫電
S
高橋 一穂
加藤 寛規
1'57.042
1'55.751
YH
-
3
62
WILLCOM ADVAN VEMAC 408R
S
柴原 眞介
黒澤 治樹
1'56.649
1'56.004
YH
10
+2
21
95
ライトニング マックィーン apr MR-S
S
山内 英輝
国本 京佑
1'58.216
1'58.145
MI
65
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決勝レースは14時から。上空には雲が多いものの、強い日差しが降り注ぎ、気温は31度、路面温度は43度にまで達した。
もてぎを含む残り3戦はすべてポイントが有効となる為、1点でも狙いたい事から、ストップ&ゴーといわれるタイヤ摩耗に厳しいサーキットでありながら、タイヤノー交換というイレギュラーな作戦を決行。
これにより、約20秒のマージンを稼ぎ、コース上で抜けないのならば、ピット作業で順位を上げ10位以内を狙う作戦であった。その為、後半を担当するドライバーは相当難しいレース運びになることが予想された。よって、チームとしては山内選手にスタートを任せ、コンディションの厳しい状況のセカンドを国本選手に託した。
山内選手においては、レースウィークの金曜日に初めてMR-Sに乗車。初めて正ドライバーとしてSUPER GTを体験。全てが初めてづくしであり、パフォーマンスも未知数。
その状況下で、F3ナショナルクラスチャンピオンは伊達ではなく、初めてとは思えない図太さで難なくスタートを決め最高速が15km/hも違うマシンに食らいつく。
2周目には23位と少し順位を落としてしまうが、冷静に走行を続ける。7周目には19位に浮上するが、9周目に「あてられました」と無線が入り、チーム内は一瞬ヒヤッとするが、すぐにマシンには問題がないことが分かり一安心。
その後、ポジションをキープのまま、25周目にピットイン。タイヤノー交換の為、通常よりも速いピットアウト。国本選手は、暴れるマシンを必死にねじ伏せ苦闘が続く。
コーナーで抜くも最高速で追いつかれ、更にタイヤも温存しなければならないというフラストレーションの溜まるレース展開。国本選手は最終ラップまで諦めずプッシュし続けたが、目標のポイント獲得には届かず16位でチェッカーを受けた。
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GT300クラス/決勝結果
Po
No
Machine
Driver
Time/Diff.
Laps
Tire
WH
1
19
ウェッズスポーツIS350
織戸 学
阿部 翼
1:56'19.435
58
YH
-
2
2
プリヴェKENZOアセット・紫電
高橋 一穂
加藤 寛規
0'01.735
58
YH
-
3
66
triple a ムルシェRG-1
山西 康司
余郷 敦
0'04.136
58
YH
+2
16
95
ライトニング マックィーン apr MR-S
山内 英輝
国本 京佑
1Lap
57
MI
65
■ 山内選手
初めてドライブする車でしたが、チームの的確なアドバイスのおかげで車にもすぐに慣れ、しっかり任された仕事をこなせて素直に嬉しく思います。決勝もミスなくポジションを上げ、国本選手に渡せたのでよかったです。とても良い週末で、すごく良い経験をすることができました。ありがとうございました。
■ 国本選手
2スティント目を走行しました。今回のレースは、後方からのスタートだったので、ピットストップでの時間を稼ぐために、タイヤ交換を行なわずに給油だけで済ませるという作戦にでましたが、順位を大幅には上げることは出来ず、16位でレースを終えました。
■ 金曽監督
さすがに厳しかったですね。前戦鈴鹿の2位からクラス3番目のハンディーウエイトが課せられ苦戦は想定はしてましたが、それ以上の要因が今回は大きかった。要因とは特別救済のマシンが想定外のパフォーマンスを得ており、その条件が全て重なった結果、もてぎ戦に於いて「95号車 ライトニングマックィーン apr MR-S」の元気を見いだすことが出来なかった。
その環境下でも諦めずイレギュラーな作戦をとり、正ドライバーとしてはSUPER GT初参戦の山内選手にスタートを担当させ、無茶を承知でタイヤを変えずに国本選手にチェッカーまでを任せた。まさしくカーズの映画通りの世界を再現してみましたが、やはり現実は甘くは無かった。
ポイント獲得には成らなかったが、今回のレースで得た物はどの様な状況下でも諦めず全開に挑むカーズレーシングチームの姿勢でした。次戦はハンディーウエイトも45kgと減り、「95号車 ライトニングマックィーン apr MR-S」も元気が戻るはずです。残り2戦にご期待下さい。
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