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過酷な1000kmレースの中、予選3番手からトラブルにも屈せず2位表彰台を獲得! |
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8月24日、三重県の鈴鹿サーキットで2008 AUTOBACS SUPER GT第6戦「Pokka 1000km」が開催された。
この鈴鹿1000kmは毎年、残暑厳しい灼熱の環境で通常のレースの3倍以上の走行距離、時間も昼過ぎから日没までの約6時間と長く、ラストの1時間はUSPER GT唯一のナイトラン。マシンやドライバーもさることながら、メカニックも常時耐火スーツを着用しピットインに備えなければいけないという過酷なレース。
「95号車 ライトニング マックィーン apr MR-S」は、フォーミュラニッポンで負傷した平手選手の代役で、昨年「101号車 TOY STORY apr MR-S」でドライバーズタイトルを獲得した大嶋選手、第3ドライバーにはMR-Sやミシュランタイヤの特性を熟知している「31号車 DOUBLEHEAD avex apr MR-S」の坂本選手を起用。
決勝レースでは、大嶋選手、坂本選手、国本選手、大嶋選手と繋ぎ2位でチェッカーを受け今シーズン2度目となる表彰台を獲得した。 |
開催日 |
開催地 |
天候 |
コースコンディション |
決勝観客動員数 |
2008年8月24日(日) |
鈴鹿サーキット |
晴れ |
ドライ |
37,000人 |
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前日から降り続いた雨は止むことはなく、コース上の各所に水溜りを作り、非常にリスキーな路面状況。
スピン車両が続出する難しいコンディションの中、初めて予選アタックを任された国本選手が2位のポジションを獲得。
更なるポジションアップを狙い攻めたが、最終的には3位。
混走時間に坂本雄也選手は、国本選手のタイムを約1秒程更新。大嶋選手はそつなく基準タイムをクリア。
雨の難しい予選ではあったが3人のドライバーが完璧な役割を果たし3番手でスーパーラップの権利を得た。
その後予選2回目は激しい雨の為中止。1回目の予選結果がそのままスターティンググリッドとなり、「95号車 ライトニング マックィーン apr MR-S」は、3番手からの決勝レーススタートとなった。 |
GT300クラス/予選結果 |
Po |
No |
Machine |
Driver |
Qualify #1 |
Tire |
WH |
1 |
77 |
クスコDUNLOPスバルインプレッサ |
山野 哲也
佐々木 孝太 |
2'22.432 |
DL |
40 |
2 |
43 |
ARTA Garaiya |
S |
新田 守男
高木 真一 |
2'23.271 |
MI |
85 |
3 |
95 |
ライトニング マックィーン apr MR-S |
S |
大嶋 和也
国本 京佑
坂本 雄也 |
2'23.583 |
MI |
35 |
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長丁場の鈴鹿1000kmレースでは、ドライバーのパフォーマンスと集中力、そしてチームの総合力が問われる。
その中で、「95号車 ライトニング
マックィーン apr MR-S」の作戦はTOYOTAエンジンの燃費の良さから4スティントでレースを構成。スタート強さの大嶋選手から、速さの坂本選手に繋ぎ、次に安定感の国本選手、最後にもう一度大嶋選手という構成で挑んだ。
大きな混乱もなく順調にスタートした大嶋選手は久しぶりのドライブとなるMR-Sでもそのパフォーマンスは高く、ポジションキープのまま、冷静に淡々と走行を続け、暫定2位で39周目にピットイン。 |
坂本選手に交代するが、坂本選手から応答の無線が入らない!数周にわたり、サインボードから「ムセン!」の文字を提示し、「無線が聞こえてたらストレートでパッシングして」という再三の指示にも応答が無く、完全に音信不通状態・・・
その孤独な状況の中、坂本選手は前を走る46号車との15秒のギャップをじわじわと縮め、0.1秒差まで詰める。
最終的にはS字コーナーにて46号車に近づきすぎた為、ダウンフォースが無くなりオーバーランを余儀なくされ、46号車との差は7秒に。
その後ピットインし国本選手にドライバー交代。
倒れこむようにピットに戻ってきた坂本選手はクールスーツも効いていなかった為、熱中症寸前状態。まさに気力だけで走り抜いた坂本選手はしばらくの間立ち上がることさえ出来なかった。 |
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国本選手の無線も数周は音信不通だったが突然交信可能となり、「クールスーツも問題ないです」との無線が入り、チームには安堵の表情が。
国本選手は安定感の高い走りで同じ4スティントの46号車に2秒差まで攻め寄り、これから勝負という時に周回遅れのGT300マシンが1度コースを譲ったにも関わらずなぜか130Rのイン側に強引に飛び込み「95号車
ライトニングマックィーン apr MR-S」は押し出される形でオーバーラン。再び、46号車との差は7秒差と振り出しに戻る。
その後の国本選手は、全くのノーミスで走りきり夕暮れを迎え、ナイトセッションとなる大嶋選手へドライバー交代。
若干ピットでのタイムロスがあり、この時点で、優勝最有力候補となっていたトップの46号車とは16秒程の差であったが、チームからは諦めずにプッシュを指示。
大嶋選手が戦闘態勢に入ったその矢先、スプーンカーブにて行き場の無くなったGT500マシンに押し出されタイムロス。すぐに復帰したものの、その差は20秒へと更に開く。
その後、ファイナルラップまで果敢に攻め続けた大嶋選手は8秒差まで追い上げ、2位でチェッカーを受け、今シーズン2回目となる表彰台を獲得した。 |
GT300クラス/決勝結果 |
Po |
No |
Machine |
Driver |
Time/Diff. |
Laps |
Tire |
WH |
1 |
46 |
MOLAレオパレスZ |
星野 一樹
安田 裕信 |
5:58'40.469 |
160 |
MI |
75 |
2 |
95 |
ライトニング マックィーン apr MR-S |
大嶋 和也
国本 京佑
坂本 雄也 |
1Lap |
159 |
MI |
35 |
3 |
7 |
ORC雨宮SGC-7 |
井入 宏之
折目 遼
松村 浩之 |
1Lap |
159 |
YH |
45 |
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久しぶりのGTで2位表彰台を獲得する事が出来たことをとても嬉しく思っています。
国本選手も坂本選手も非常に安定したタイムで走ってくれて、僕自身もミスはいくつかありましたが、非常に良いペースで走ることができました。
最後まで大きなトラブルなく走らせてくれたチームと、とても良いタイヤを用意してくれたミシュランタイヤに感謝しています。皆さんの期待に応えることが出来て良かったです。応援ありがとうございました! |
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同じマシンで戦ってきた平手選手と1000kmに出場することができず非常に残念でした。
レースでは、3スティント目を走行しました。路面とタイヤも合っていたため、最後まで安定したラップで走行を重ねることができました。今回は、カーズの応援席もあったので表彰台にのることができてホッとしています。次のレースも、しっかりとレースを組み立てて、上位を狙っていきまので、応援よろしくお願いします。 |
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優勝出来るチャンスがあったのにとても悔しいです。長くて、過酷なレースで2位表彰台に上がれたので、チェッカーを受けた時は、ホッとしました。
レースウィークに入る前から、メカニックさんが長い間かけてマシンを作ってくれて、スポンサーさん、マネージャーさん、イベントを盛り上げドライバーをサポートし続けてくれたスタッフの皆さん、チーム全員が一つの目標に向かって、一人一人本当に熱く一生懸命だったのを知っていたので、表彰台から皆の笑顔を見た時は、最高に嬉しかったし、本当に感動しました。皆さんと一緒に表彰台に上がれて、最高でした! |
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カーズレーシング応援席や現地で観戦いただき応援下さった皆様、そしていつも応援下さる皆様に今回の結果は夏休みの想い出として少しは感動をお伝えできたかな?と思います。
今回のドライバーの3名は平手選手の欠場にもかかわらず、平手選手の分まで、頑張ろうと一致団結し良いパフォーマンスを魅せてくれました。
国本選手は、参戦できない平手選手の悔しい気持ちを引き受け、熱い走りで「友情」を魅せてくれました。特にこの緊急事態にヨーロッパから駆けつけ、快く引き受けてくれた大嶋和也選手には心から感謝致します。また、決勝ベストラップを獲得した坂本選手の「勇気」ある速さも見ごたえのあるものとなりました。
そして、何と言っても今回は、ピット前に初登場したカーズレーシング応戦席から熱い「愛情」を感じました。沢山の子供達がカーズの帽子をかぶり、応援旗を160周にもわたり振ってくれると、チームのボルテージはおのずと上がる一方でドライバーもチームも1周1周、最後まで集中して戦いました。
まさにカーズレーシングの今年のテーマ「友情・愛・勇気」を感じられるレースになったのではないでしょうか。出来れば、子供達に「95号車
ライトニング マックィーン apr
MR-S」が優勝する姿を見せたかったのですが、まだチームの足らない所があり、2位という結果でした。しかし、これでチャンピオンを狙える位置になりました、そして次戦からは平手選手も復帰しますので変わらぬご声援を宜しくお願い致します。
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